子どもの頃はどんな本を読むべきでしょう?
子どもの頃というのは思考力が柔軟な時期で、「物事をたくさん知れば知るほど伸びていく」というような、とても魅力的な時期に当たります。
子どもの頃というのはたいてい「冒険ファンタジー」の世界が好きなものです。
子どもが好んで読む本と言えば、SFもの、恋愛もの、少年期を象ったような冒険もの、ファンタジーの世界が満載のもの、リアルなもの、ホラーの世界を疑似体験させてくれるような怖い世界観…、実にいろいろな空想や夢が膨らんで、とても「これ1つ!」というわけにはいかないようです。
子どもが読みたい本は毎日変わる!
先述でご紹介しましたように、子どもの頃に「読みたい本」というのは、毎日で変わっていくものなのです。
子どもの独創力というのは、大人が思っている以上にたくましく、また確立されています。
そのため、たとえばA君が「この本が読みたい」となった場合でも、たとえ他人が「それは読んじゃダメ」と言ったところでなかなかA君は納得しません。
これがいわゆる個性というもので、それぞれの子どもにそれぞれの理想や興味があり、それを追い駆ける形で本を読みます。
そのとき「自分がほしい情報や内容」がその本の中にあれば御の字で、子どもはその「自分がほしい情報」、「自分をワクワクさせてくれる楽しい情報」をいち早く探すものです。
子どもが「読みたい」と思う本を否定しないこと!
もし、「これが読みたい」という本がその子どもに1つでもあれば、それを「読んじゃダメ」と頭から否定しないことです。
先述でも少し触れましたが、子どもというのは驚くほどの早さで成長します。
そして、大人が思っている以上に物を考え、論理的な思考を持ち、「自分がなんでその本を読みたいのか」ということをちゃんと知っているものなのです。
〝子どもながらの論理や納得〟というものをそっちのけにして、ただ「これはまだ早い・読んじゃダメだ」などと妨げてしまっては、頭ごなしに叱られているだけの気がして、たいていの子どもは反発します。
そしてこの反発が延長されてしまうと、かえって本嫌いになる可能性もあるでしょう。
これが一番よくないです。
とにかく「これを一度読んでみたい…」と少しでも子どもが思ったら、その本を読ませてあげてください。
そうすることで、子どもは自分の興味を植えつけられる本を自ずと探していきます。
子どもが本の世界に興味を持ち始めるタイミング
さて、いよいよ「子どもが本に興味を持ち始めるタイミング」についてですが、子どもは一般的に〝3歳時〟で自覚能力が芽生え、絵本や小説の世界に自分から興味を示すと言います。
つまり、「本に書かれてある情報・内容」が子どもにとっては「独創の世界観や舞台」となるわけで、その「本の世界観」が自分の夢そのものとなります。
早い場合は3歳時ごろ、遅くても6歳児(小学校1年生になる頃)にはたいていの子どもが同じく、「自分の興味がある本の世界観」をほしがるものです。
このタイミングはすべての子どもに必ずやってきます。
そしてそのタイミングを逃さず、子どもが興味を持てるあらゆる本を勧めてみましょう。
この際、利用するのは図書館、あるいはインターネットがよいでしょうか。
図書館なら幼児向けの本からジュブナイルもの(ティーンエイジャーまでを対象とした本)まで取り揃えられてあり、多くの子どもが興味を持てるようになっています。
またインターネット環境下にある場合は、タブレットやスマートフォンなどで検索してみるのもよいでしょう。
とにかく本の情報は多ければ多いほどよいです。
本の情報が多ければ、それだけ子どもにとって「自分の興味を受けつけてくれる世界観」が増えていきます。
読書会を利用してみる
最近、斉藤孝教授の『読書力』(岩波書店、初版:2002年)シリーズが流行っていますが、この読書会というのをぜひ子どものうちに体験させてみるとよいでしょう。
読書会は地域交流センターや図書館などでも定期的に催され、その機会を利用するだけでかまいません。
そこで何かしらの「感動」が得られればシメタものです!
読書会で行なわれることは一般的にこんな感じです。
・読み聞かせ
・いろいろな本を持ち寄って感想を言い合う
・友だちの中で没頭して本を読む
・1つの本をテーマにし、友だちと共感し合ったり意見を言い合ったりする
・(定期的に参加して馴れてきたら)1冊の本を深読みして解釈し合う
つまり読書に関するあらゆる作業を、子どもの興味につなげていこうというわけです。
最後の「1冊の本を深読みして、自分たちの解釈を語り合う」というのは比較的上級生向けのテーマになると思われますが、もとから読書好きな子であれば、低学年からでも普通に取り組めるでしょう。
子どもの頃にぜひ読んでおきたい本のご紹介
ここまでは「子どもと本の向き合い方」や「いつ子どもに読書を勧めたらいいの?」といった、「子どもと本」のことをテーマにしてきました。
ここからは、実際に「ぜひ子どものうちに読んでおきたい(読ませておきたい)参考本のご紹介」をしたいと思います。
子どものうちはまず、「本への興味の持ち方」を教わった上で、「自分の興味を存分に楽しめる本との出会い方」を学ぶことが得策と言えます。
ワンステップとして「子どもの興味を引ける簡単な内容の本」、次に「少し小説テイストが入った独創力を伸ばす本」、さらに「少し考えながら読める自己啓発をもじった本」というように、段階を踏む形で読んでいくのがベターでしょうか。
ここまでを踏まえた上で、さっそく「子どものうちにぜひ読んでおきたい本」を厳選して3冊、ご紹介をしてみたいと思います。
【1】『自分に負けないこころをみがく! こども武士道』
監修:齋藤孝
出版社:日本図書センター
発売日:2018年1月13日
〈簡単なご紹介〉
内容は大型本サイズの読みやすいもので、「どうすれば子どもの頃に、いろんな名作のテイスト・感動が伝えられるか」ということがふんだんに工夫されています。冒頭から最後まで、ほとんどの子どもが自力で読める内容に仕上げられ、その内容の魅力も〝子ども向けテイスト〟にアレンジされています。
【2】『宇宙への秘密の鍵』
著者:スティーヴン・ホーキング
出版社:岩崎書店
発売日:2008年2月9日
〈簡単なご紹介〉
本書は少し小説テイストになりますが、かの有名なホーキング博士によって書かれた「スペース・アドベンチャー」ものの力作で、ほとんどすべての子どもが楽しめる「冒険譚」が満載です。
特に「宇宙」をテーマにしている点がよく、子ども特有の〝独創力〟がどこまでも引き延ばされます。ファンタジー特性の魅力をもって、たいてい子どもは楽しめるでしょう。イチ押しの作品です!主人公もちゃんと「少年」の設定です。
【3】『子供の領分ハイパー』
著者:吉原理恵子
出版社:角川書店
発売日:2006年1月31日
〈簡単なご紹介〉
本作はまさに〝漫画を小説にしたような一品〟で、まるで漫画と小説の境界がわからないような仕上がりです。小説(活字)も読みやすく、読書するにはうってつけ!本格的な小説を読む前にはまず、このような〝柔らかいタッチの本、がお勧めです。
いかがでしょうか?
しっくりきそうな一品はあったでしょうか?
とりあえず3作品だけをご紹介しましたが、それぞれの作品の関連書籍もぜひ一度ご確認ください。関連作品の中でもけっこう面白い作品が見つかります。
ぜひご参考に!
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