【 54冊目】
大学病院の児童精神科医や小児科、子どもの福祉施設や地域医療福祉施設など
様々な場所で活躍されてきた佐々木正美さんの本です。
子育てに正解はなく、
毎日のように悩み、
これでいいのかな?
もっとこうしてあげたい、など
様々な思いや葛藤を持ちながら日々子育てしている方が多いと思います。
そんなお母さんたちへのヒントというか、
支えになってくれる本なのではないかなと思います。
私は仕事の関係でこの本を手に取りましたが、
世の中の多くの人、
特にお母さんたちに読んでほしいなと思う本でした。
土台が一番大事
p.14 教育も建築物も、一番大切なのは土台です。そして、一番やり直しがしにくい部分です。
子どもが大人になるまでってとても大切な時期なのです。
小さければ小さいころほど大切です。
土台が一番大切なのですが、本書中にもあるように、乳幼児期にやり忘れたから「手遅れ」などということはありません。
何歳からでもやり直すことはできますし、また、そうしなければならないと述べてあります。
叱られてもすぐに忘れる
p.22 「叱られてもすぐに忘れる」「失敗しても同じことを繰り返す」これは、幼児期の子どもの大きな長所です。
日常的に常に叱られつづけ、
行動範囲を親に制限され、
強い指示や命令を受けていると、
子どもは叱られたことや失敗を忘れることができなくなってしまいます。
そして萎縮して、意欲や自信のない子になっていきます。
小さな失敗の繰り返しで、「取り返しのつかない失敗」は避けられるようになるのです。
子どもの反抗期
p.27 子どもの反抗は、喜ぶべきものです。「だって」が始まったら、「やっと来たか」と、その後の成長を楽しみにしながら接しましょう。
子どもが自発的になるということは、反抗的になるということです。
つまり、反抗的になれるということは自発性がきちんと育っているということなのです。
自立とは
p.32 「なんでもひとりでできるようになること」が自立ではありません。他人との調和のなかで主体性を発揮して暮らしていくことが本当の自立です。
主体性と協調性のバランスがうまくとれている状態が自立です。
本当に社会的に自立して行動できる人というのは、
周囲の人との調和のなかで何かをすることができる人です。
人との関係のなかで主体性をも発揮できることが自立です。
そのためには、人を信じ、自分を信じることが必要です。
それには、親との人間関係が健全なものである必要があります。
過保護と過干渉
p.36 子どもがのぞむことを、みな与えるのが過保護、親がのぞむものを与えるのが過干渉。
過保護は心配ありませんが、過干渉は子どもがのぞむことではないので避けなければいけません。
そもそも人間は生まれながらにして非常に強い向上心を自然に持っています。
放っておいても、発達することはできます。
育児とは、こうした子どもたちのごく自然な成長力や発達力をサポートしていくことだと思っています。
親の社会性
p.73 子どもは、親の社会性を見て、自らの社会性を身につけます。家庭が孤立せず「社会化」することはとても大切です。
現代は、孤立してしまっている家族が多いと思います。
人間は本来、精神的にもいろいろな人と相互に依存し合わなければならない宿命、本能を持っているのです。
成績ではない価値
p.88 きびしい偏差値教育の環境のなかに放り込まれてしまったとしても、親が子どもに「成績ではない価値」を伝えられれば何の心配もありません。
自尊心とは、誰からも冒されてはならない個人の人格的尊厳があるという、誇りの感情です。
本当の自尊心は、相手の自尊心をも認めることにつながります。
自分に誇りを持てる子どもは、友だちに共感することができ、だからこそ、いい友だちもたくさんできるのです。
思春期
p.127 自分が他人にどう見られているのか、必死で探るのが思春期です。ずっと鏡を見ているのも、恋愛に夢中になるのも必要なことなのです。
思春期の若者は、他人の目、とくに仲間の目を非常に気にします。
それは非常に大切で、
他人にどう見られているのか、
どう評価されているのかを察知して、
そこから自分の個性・適正・能力などを認識していく、
ということが「自分を見つめる」ということなのです。
最後に・・・
子育ては何が正解か分からないし、不安や後悔でいっぱいだと思います。
この佐々木さんの本は、本当に大切なことばがたくさん詰まった本で、
子育てをする力となってくれる本だと思いました。
ぜひ多くの方に目を通してほしいなと思います。
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