【253冊目】TUGUMI
はあちゅうさんのVoicyの中で紹介されていた一冊です。
初めて吉本ばななさんの本を読みましたが、とても面白かったです。
言葉の使い方が好きで、感情や人の心の奥底にある嫌なものが上手く表されていたように感じました。
この物語では、主人公のまりあが地元を離れ東京で暮らし、少女時代に過ごした町に最後の帰省をした時のお話しです。
まりあとつぐみの2人の関係性に惹かれたり、それぞれの心の奥に持っているものを垣間見たときの心のざわざわする感じがたまらないなと思いました。
今回は小説の中から私が引っかかった言葉を残しておきたいと思います。
一つ目は、まりあが引っ越すときのつぐみのセリフです。
「何かを得るときは、何かを失うに決まってるだろ。おまえはやっと親子3人仲良く暮らせるんじゃないか。それに比べれば、海ぐらい何だってんだ。」
何かを得るときは、何かを失う。
人生それの繰り返しだなと気づかされました。
自分の心地よいものを見つけ、いい方いい方を選んでいく。
何かを得るためには、何かを失う覚悟を持たなければならないし、
逆に言えば、何かを手放す覚悟がなければ、得たいものを得ることもできない。
名残惜しくても、
心地よくても、
今の快適なところを抜け出さないと、
自分が望む新しい世界は訪れない。
ぬるま湯に浸っていても自分のレベルアップはできないんだなと感じさせられました。
過去と比較したり、人と比較したり、様々なものに目移りしながらも自分が進みたい道を見つけ、そこを目指していかなければならないんだなと思いました。
二つ目は、町を出るときにまりあが思ったこと。
「私は10年もの間、いろいろなものがひとつにあみこまれた大きなベールのようなものに守られていた。誰もがそこから出てみないとそのぬくもりには絶対に気がつかない。2度と戻れなくなってからでないと、自分がその中にいることすらわからないくらいに、ちょうどいい温度のベール。」
失ってはじめて分かるものが多い。
失って、ベールの外に出て初めて、ベールの中のぬくもりに気づく。
大事なものが周りにある環境、普段自分を守ってくれているベールの存在、近すぎて気づけなくなっていることを大事にしていかないといけないと改めて思わされました。
変化していく人生の中で、人はいろんなものを手放し、失っていくのだと思います。
そんな中で、大切なものを大切だと思う気持ちや大切なものに気づく気持ち、また新しいところで新しいものを大切にしていくことの大切さなど、様々なことに気づかされました。
本書を通して、まりあとつぐみの夏の思い出を見ながらも、人の心の動きを感じたり、自分にもある嫌な部分を見つけたりと引っかかるところがたくさんあったように思います。
小説は、自分との共通点をたくさん探してしまい、時には、自分の心の中に押し込めていた嫌な感情を見つけてしまったりすることもあります。
普段は見て見ぬ振りして流しているけれど、ちゃんと向き合いなさいということだろうなと思うし、人のふり見て我がふり直せではないけれど、いい方に変わりたい、変えよう、と思うきっかけになるなと思います。
そういう自分を良くしていくきっかけがあるから、また小説を読みたいと思うのだろうなと思いました。
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