【145冊目】
子ども家庭教育フォーラム代表であり、教育・心理カウンセラーの富田さんの本です。
登校・就職拒否やコミュニケーション不全に悩む青少年の相談援助を行っている方だそうですね。
引きこもりから脱出するには“傷つくリスクを背負う”こと
今回、引きこもりについての本ですが、
引きこもりはけっして特別な事情を抱えた人の悩みではなく、人として自分の心を守るために必要な防衛手段でもある。
富田さんはそう述べています。
引きこもりには、引きこもりの理由がある。
なんとなく引きこもっているのではなく、自分を守るために引きこもっているのですね。
そんな自己防衛のための引きこもりですが、一生引きこもって脱出できないわけにはいきません。
引きこもりから脱出する方法は、自分の引きこもりたい気持ちと向き合いつつ“傷つくリスクを背負う”こと。
引きこもって、自分と向き合い、他人や自分を取り巻く環境と向き合い、それに対する自分の捉え方と向き合い、たくさん充電して、充電ができたら勇気を持って一歩踏み出すときなのです。
勇気を持って一歩踏み出すときに必要なのが、“傷つくリスクを背負うこと”。
何事も、一歩を踏み出すとき、居心地のいい環境から一歩出るときには傷つくリスクが伴うもの。
そして、その傷つくリスクを背負うための勇気が必要となるもの。
その一歩踏み出す勇気となる、コミュニケーションを後押しするのがこの本です。
引きこもりからの脱出法なのですが、コミュニケーションに関しての本でもあり、今引きこもりでない人も、誰もが感じたことのあるモヤモヤした気持ちが詰まっている本だなと思いました。
人は、コミュニケーションが上手くいかないと引きこもりたくなる
引きこもりは、人と人との間のコミュニケーション不全の問題です。
私も、いわゆる「引きこもり」の状態にはなったことないですが、悲しいこと、つらいこと、があると人と距離をとりたい、一人になりたいと思うことがあります。
たぶん、これが重くて長く続くのが引きこもりだと解釈しています。
(そんな簡単な話じゃないとは思いますが…)
そういった自分の心の動きなどを思い返しながらこの本を読むと、
自分もこんな考え方してるなとか、たしかにこんなコミュニケーションしてるなとか、
自分のコミュニケーションのくせを振り替えることができ、より円滑なコミュニケーションをしていくためのたくさんのヒントを見つけることができました。
引きこもりにならないための5つのコミュニケーションのコツ
☆気持ちを抑えすぎていないか
→自分の気持ちを素直に、正直に伝えることができているか。独り言に頼っていつも引きこもってばかりはいられない。気持ちを出せてこそ、相手の気持ちも入ってくるのだと言います。自分の気持ちを素直に感じること、そして、それを素直に表出することが大切なのです。
☆人の話を「毛穴」で聞いているか
→人の話を聞く、当たり前でできてないことが多いなと感じます。言葉通りに頭で理解するだけじゃなくて、表情、仕草、状況、相手のすべてを全身で全力で聞けているか。それが、人の話を「毛穴」で聞いているか、なのだそうです。まだまだ私は毛穴レベルじゃないなと…。
☆「意地悪な下心」と向き合っているか
→脆い自分の心を隠すために、「意地悪な下心」を使っていませんか。自分の弱点が見えると不安になって、不安になると優位な立場になることを探し始める。誰もが、自分の弱点とは向き合いたくないなと思ってしまうところ。そうやって目をそらすのではなくて、自分のコンプレックスと正々堂々向き合うのが大事なのだと言います。向き合い、受け入れ、乗り越えていくことが大切なんですね。
☆“手間”かけていますか
→“手間”をかけることをサボっていないですか。“手間”をかけることは、相手を思いやることと同じです。人との関わりの中で手間をかけるということは、相手を大切にすることと一緒。相手とのコミュニケーションの中で、きちんと“手間”をかけ、その一瞬一瞬を大切にしていきたいと思います。
☆“悲喜こもごも”を語っていますか。
→いいときも悪いときも、それを隠さずに人間らしく生きる姿を見せるのが「親の背中を見せる」ということ。人間関係とは悲喜こもごも。子どもは親の悲喜こもごもにふれてこそ人間関係を育てることができるのだと言います。いいときも悪いときも、それを隠さずに人間らしく、背中を見せて生きていける大人になりたいと思いますね。
今日できる一歩から変えていく
本書を読んで、自分のコミュニケーションや考え方において気づかされたことはたくさんあって、それをすぐに変えられるかと言ったら難しいかもしれないけど、改めて、人とコミュニケーションをとることを大切にしようと思いました。
人の悩みのほとんどは、人間関係だと言われていますが、逆に、多くの喜びを得られるのも人間関係だと思います。
人と人とのことなので、失敗することも上手くいかないこともたくさんあるだろうけど、日々、人とふれ合い、人間関係続けていきたいなと思いました。
最後に、この本に載っていたこんな言葉を紹介します。
「石橋は何度叩いても
完璧を求めたら渡れません。
いっそのこと
渡ってから叩いてみませんか。」
完璧な人っていないんじゃないかなと思います。
自分も完璧になるまで殻に閉じこもって、割れるのを待つ必要はないんだなってことが分かりました。
思いきって自分の殻から出ることにトライして、失敗したら少しずつ修正して、そうやって人間関係を深めていったらいいんだなということが分かりました。
そうやって、人間関係が少し楽に、生きやすくなればいいなと思います。
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