【133冊目】
「約束の場所、約束の時間」
「サクラ咲く」
「世界で一番美しい宝石」
この3編からなるこの本、どれも面白かったです!
この本、高校生の弟からかりて読みましたが、自分自身が社会人になり、“学校”という場所や、学生のころの様々な気持ちと少し離れた生活を送っていたこともあり、懐かしく感じながら読みました(^^)
未来は努力次第で変えていける
この3編ともに共通して訴えられていたことは、
“若い”からこそ、“未来は努力次第で変えていける”
この本のキーワードとなるフレーズです。
確かに、大人になると「これから人生変えていくなんて遅いのではないか。」「自分の能力はこんなもんだ。」「そんなの常識じゃ考えられない」と、自分の「枠」自分の「天井」を自分できめてしまうようになります。
だからこそ、まだどこまででもいける気がする“若いうち”だからこそ未来は努力次第で変えていけるという言葉はとても真っ直ぐで響きます。
しかし、それなら“若い”っていつまでのことを指すのでしょうか?
高校生?20歳?
どこから“若くない”になるのでしょうか。
結局“若い”かどうかを決めるのは自分自身だと思います。
そして、一番若いのは間違いなく「今」なのです!
「未来を変えたい。」そう思ったときに一歩踏み出すのが一番の変えるチャンスだということです。
やっぱり、私は、若いから変えられるとかではなくて、
「いつからでも、今からでも未来を変えていけるんだ。」
そう思います。
この子たちと同じように、未来を想像し、信じることが大切なんだ、と改めて気づかされた作品でした。
登場人物のそれぞれが独特で、いろんな感情や考えを持っていて、ひとりひとりの心の動きや成長していく様を感じることができました。
自分と重ねたり、周りの人と重ねたり…、まさに本の中の登場人物の人生を体感しているかのようでした。
読み終わってから、なんかハメられたなというか、上手いなと思ったところがたくさんでした。
また、3編とも“本”を通して物語が進んでいくところも、また良かったですね!
本が持つ力、人を繋ぐ力ってすごいなと改めて思いました!
生きる根源から目を逸らす人は多い
さらに、この3編を読んだあとの、あさのあつこさんの解説。
それがまたすごくよかったです!
『人が生きるうえで、最も大切なものは何か?』
この本から感じられるこんな問いかけに対し、
正解もなければ、誤解もない。
人の分だけ答えはあるはずだ。何と、青臭いことを。
おいおい、今さら人生かよ。
日々、食っていくだけでせいいっぱいなんだ。そんな甘ったるいこと、考えていられるもんか。そんな揶揄も聞こえる気がする。
生きる根元から目を逸らす人は多い。
そんな青春の一時に罹る熱病にすぎないと嗤う者はさらに多い。さもありなん。日々の現実と格闘していると、根元の問いに向かい合おうとする気概など失せてしまいそうになる。
気持ちは萎えて、思考力は鈍り、唯々諾々と流されてしまう。楽な方に、
わかり易いものの方に、
闘わなくてもいい方に、
誰もがうなずいてくれる結末の方に、
ずるずると引き摺られてしまう。だから、驚嘆するのだ。辻村深月という作家の闘争に。
人の生の根元にある死と謎と哀しみと不条理、
そして、希望を見詰め続け、刻み続ける膂力は逞しく、眩しい。
この解説に、辻村深月さんのすごさと、この本の良さが詰まっていたなと強く思います。
ちゃんと“生きる根元”と向き合うことの大切さを改めて気づかされた本となりました。
若い時にこの本と出会う羨ましさもありますが、今出会ったからこそ気づけたものもたくさんあるなと思いました。
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