ビジネスパーソンとして経済に関する知識くらいは持たないといけないと考えている人は多いのではないでしょうか。
しかし、教科書を読むのには骨が折れますし、そこまでの時間はビジネスパーソンにはありません。
また、専門家のように経済理論を完璧に知っておく必要もありません。
最近の経済のトピックスについて網羅的に知っていて、そのエッセンスを抑えられていればビジネスパーソンにとっては十分なのです。
本記事では日本を巡って今後問題となる経済トピックスに対応するために読んでおいた方が良い3冊について説明します。
日本経済は大丈夫?「99%の日本人がわかっていない 国債の真実」
まず、紹介するのが、高橋洋一氏の「99%の日本人がわかっていない 国債の真実」という本でリフレ派の立場から国債について説明しています。
日本は1000兆円の借金があると言われていて緊縮財政が叫ばれる昨今ですが高橋氏によれば1000兆円はバランスシートで言う負債の部だけを見ただけの事であり、資産を分析すると実は日本国の財務状態は経済破綻とはほぼ遠く、国債を発行する事で更に景気が良くなるとの事です。
過去20年間の日本の経済政策を巡る議論は、簡単に説明すればリフレ派と反リフレ派の対立として考える事ができます。
リフレ派とはこの本の著者である高橋氏のように、金融緩和によって緩やかなインフレ・経済成長する事によって税収をあげて日本国の財務状態を良くしようという立場の事を指します。
反リフレ派とはリフレ派の意見に反対し、金融緩和ではなく、国債の発行等を控えて、今の景気のままでも財政再建できるように増税などによって日本国の財務状態を良くしようと言う立場の事を指します。
一般的にイメージしやすいのは反リフレ派の意見ですが、アベノミクスでは「異次元の金融緩和」言われているとおり2013年から大胆な金融緩和を行っており、リフレ派の政策をとりいれています。
日本の金融政策について考える際に読みたい1冊です。
仮想通貨、評価経済など最新のお金にまつわるトピックス切る!「お金2.0」
日本の金融政策はマクロな話すぎてピンとこないという人も多いかもしれません。
また教養として知っているにこしたことはありませんが、知っているからと言って個人にとって大きくプラスになるわけではありません。
個人の金融リテラシーを高めるための読書の際におすすめなのが佐藤航陽氏の「お金2.0」です。
近年のお金を巡る技術の発展は著しいものがあります。
例えば、2017年は仮想通貨が巷を騒がせましたが、仮想通貨のようにITの技術によって発生した新たな金融関連サービスのことをFinTechと呼びます。
FinTechによりお金の概念は国が発行するモノから個人の信用を数値化したものにシフトチェンジしていくと言われています。
著者の佐藤氏はFinTech系の上場企業の経営者として、実務家の目線から仮想通貨や評価経済など新しい金融のトレンドについて説明しています。
学者のように難しい理論ではなく、実践的なビジネスの結果より導き出された知見に基づいてお金のありかたについて書かれた本なのでビジネスパーソンとしても納得しやすい本となっています。
学部1、2年レベルの経済に関する教養を詰め込みたい人に「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」
上の本はどちらかというと、最新の経済のトレンドについて知る際に読みたい本ですが単純に経済学の用語や基礎的な概念についてビジネスパーソンとして知りたいという人も多いかと考えられます。
そのような読書におすすめするのが井堀利宏氏の「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」です。
本書は大学で経済学を専攻している学生が1,2年で習うような基礎知識をわずか200ページ足らずに凝縮しています。
よって、経済の用語や基礎的な概念を知りたいという人はまずこの本から読んだ方が良いでしょう。
ただし、きちんと書けば膨大な量になる説明を200ページ足らずにまとめているので、これ一冊を読めば本の内容を完璧に理解できるというわけではありません。
すべて理解しようと思えば必要に応じてインターネットや別の本で分からない事を自主的に調べる必要があります。
これ1冊では十分ではありませんが、じっくりと勉強しようといわゆる教科書的な経済学の書籍を読むよりは途中で挫折する確率が少なく、後から教科書を読むとしても知識の吸収効率が良いので、まずこの本を読んだ方が良いでしょう。
まとめ
経済学に絶対はありません。
書籍の紹介の中で説明したリフレ派と反リフレ派の対立のように相反する学説が存在しています。
よって、同じようなテーマに関する本を読んだとしてもその作者の立場によって書いている事が全く異なっているというケースも存在します。
その中で大切なのは自分が好きな学説や立場を明確にする事です。
そのためにはビジネス書や自己啓発書のように自分が正しいと思える人の書籍を作者買いするという事も有効です。
本記事で読むべき3冊として挙げた本は経済に対する自分の立場を明確にする上で良いと言える3冊です。
「99%の日本人がわかっていない 国債の真実」は一般的には理解されていないリフレ派の立場について考える本、「お金2.0」はFinTechについて考える為の本、「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」は経済学の基礎を抑える為の本です。
経済学について勉強したいけど何から勉強すれば良いか分からないという人はまずこの3冊から読んでみてください。
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