インターネットが大きく発展し、ちょっと分からない事があったらgoogleをはじめとした検索エンジンに「〇〇 方法」とか入力すると要点を纏められたサイトがズラッと並べられますね。
それはもう、簡単なことから学術論文レベルのものまで。
僕が主催する勉強会に来た人で、課題図書を提示したところ、「ネットではダメなのですか?」と聞いてきた方がいます。
ダメではないです。ダメではないですが、やっぱりダメだと僕は思います。
ネットで得られる情報と読書から得られる情報とではどのような違いがあるのか?
情報収集は、ネットからだけでも、読書からだけでも質の高い結果は得られません。
両者の長所・短所を理解し、上手くハイブリッドさせた情報収集方法を個々人で見つけなければならないと僕は常々思っています。
ネット検索は効率化、読書は思考力強化のためにあり、目的に応じて使い分けることです。
ネットで得られる情報には思考過程が無い
インターネットで得られる情報はかなり断片的で、深く掘り下げて学べるというわけではありません。また、情報発信者が直接情報を発信するので信憑性があるか疑わしい部分(ソースが不明)があります。
最新情報をすぐに手に入れることが出来るので、ネット検索して情報収集するのは便利ですが、ただ点と点を結んでいく断片的で離散的なものになりがちです。
また、インターネットに書かれてある記事の分量は、だいたい10分ぐらいで読めるように調整されてまとめられているので、何時間もじっくり時間かけて熟読するというわけではありません。
なぜなら、ほとんどのサイトがアフィリエイトなどの収益目的で作られており、ライトな記事の方がより多くの読者にシェアされたりしやすいからです。
読書から得られる情報でも「答え」の部分は3割程度
読書から得られる知識のうち、あなたの知りたい、「答え」となる部分は3割程度だと言われます。
では、残り7割は何なのでしょうか?
それは、思考の過程です。
インターネットで得られる断片的な情報とは違い、読書で得られる情報や知識は、かなり深く掘り下げて学ぶことができます。
なぜなら、本を執筆する時、執筆者はその本の内容の専門家であり、信用がかなりあるからです。
本の中身に誤りがあればそれが直接執筆者の評価に影響してくるので、執筆者も真剣に本を書く傾向があります。
インターネットに書かれてある記事の分量と違い、本に書かれてある内容は、簡単なものから難しいものまで様々であり、
何時間もかけて熟読しなければ内容が理解できない本もたくさんあります。
ネット検索と読書のメリットとデメリット
ネット検索のメリット・デメリット
ネット検索のメリットは
- 最新情報が手に入る
- 基本的に無料である
- 部分的に知りたいことがすぐに返答される
- 要点だけでしたいことやノウハウを即実践できる
- 大量に文章を読まなくても効率よく手っ取り早く情報が手に入る
などが挙げられます。
ネット検索のデメリットは
- 専門家が書いているとは限らないので情報の正確さに対して信憑性を疑ってしまう
- 点と点だけの情報しか得られず体系的に情報を手に入れることが難しい
- 深く掘り下げて専門的な内容を学ぶことは難しい
- 表面上だけの知識だけで、その内容の背景にある哲学や思考プロセスなどを理解するのが難しい
などが挙げられます。
読書のメリット・デメリット
読書のメリットは
- 今まで知らなかった話題やジャンルに触れることができる
- 文章読解力や語彙力が増える
- 文章記述力が身につく
- 先人たちの考え方や経歴・生い立ち、言葉、成功例や失敗例などを学ぶことができる
- ビジネスで成果が挙げられる
- 小説・ライトノベル・漫画を読むことで想像力が広がる
- 専門書を読むことで専門知識やその分野に関する学術知識が身につく
- 集中力が上がる
- 思考力が上がる
などが挙げられます。
読書のデメリットは、
- 昔の著書であれば内容が古くすぐに更新できない
- 有料である(ここをデメリットと感じるかは人によるが)
- 質量や体積があり場所を取り持ち運びするのに重くて不便(電子書籍で解決)
- それなりの語彙数や理解力がないと内容が理解できない
- 頭でっかちになり体を動かさなくなる
- たくさん本を並べていると内容を理解していなくても理解したと錯覚しがちになる
- 読解力や要点を掴む力がなければ効率よく早く情報を手に入れるのが難しい
などが挙げられます。
ネット検索だけの人とネット検索だけではなく読書する人との2つの違い
お金に対する知識の違い
お金の稼ぎ方を知りたいと思った人が、ネット検索だけの人と、ネット検索だけでなく読書をした人とでは思考回路が違います。
ネット検索だけの人の場合、例えば、「脱サラして月400万稼げるようになった」とか「投資で3年で1億円」とかのようなフレーズを聞くと、すぐにそのような情報に食いついて、表面上の情報を鵜呑みにしがちです。
つまり、楽をして金が欲しい人です。
効率を重視しているのではなく、ただ楽をしたいだけなのです。
それに比べて、ネット検索だけでなく読書をした人は、お金の稼ぎ方を知りたいと思ったとき、おそらくネットでも調べると思いますが、参考文献等も見て、どのようにして稼いだのかというプロセスを、実際にそれに関する本を購入して読んで勉強します。
つまり、金が欲しいのではなく、金を稼ぐ方法を知りたい人です。
こういう人は安易に美味しい情報に惑わされず、訳のわからない信憑性のない情報には感化されない傾向があります。
議論が出来る
読書をする人はネット検索だけの人と違い、答えに辿り着く思考プロセスが自然と鍛えられているので、議論の際に、自分の主張に対する「なぜ」を明確に言語化できます。つまり、再現することが可能です。
逆に、本を読まずネット検索だけの人は答えは知っていてもなぜそうなるのかが理解できていない事が多いです。その場では知ったような気になっても、いざ自分でやるとなると答えに辿り着く過程が分からないため再現性の低い、質の低いクイズマニアレベルにしかなれません。こういう人とは議論が出来ません。
議論とは、相手を言い負かす事を目的とするのではなく、お互いの知恵を持ち寄り、より良い答えを探すためにあるものです。
同じ知識レベルの人としか議論が成り立たないと言われるのは、この「なぜ」を語れるかどうかにかかっているのです。
成功者はほとんど読書家であるという事実
ナポレオン・ボナパルトは、幼少時から睡眠時間を削ってまで読書をして、その知識を生かして軍事の天才になり、フランス革命の後、その混乱を鎮めてフランス皇帝にまで登りつめました。
失脚した後も、セントヘレナ島でかなりの本を読んでいたそうです。
江戸幕府を開いた徳川家康も、かなりの読書家で、戦国時代で戦争がないときは、合間でたくさん本を読み、特に法律・軍事・医学・薬学中心に学術書を大量に読んでいました。
さらに、火災でなくならないようにレプリカを3冊も作っていたそうです。
徳川家康は、本で戦国の世に対する終止符を売ったと行っても過言ではなく、子孫にも膨大な本を読むように自分の持っていた本を譲り、いまでもその本が残っているそうです。
マイクロソフトの創始者ビルゲイツも、かなりの読書家で、知識のインプットにかなり重要だと主張しています。
また、ビルゲイツの両親は、ビルゲイツに本好きになるように書物を身近に起き、親子で本の内容について議論するという英才教育を施していたようです。
さらに、ビルゲイツは、かなりの蔵書を持っていて、子供にも読書を勧めています。
慶應義塾大学創始者の福沢諭吉も、読書をし知識や技術を学ぶと貴・富・賢に慣れて、学ばなければ、賎・貧・鈍になると主張しています。
彼らの生きた時代にネットが発達していたとしても、彼らは本を読んだでしょう。
もちろん、その上でネットも使ったでしょうね。
まとめ
最近、インターネットがかなり発展し普及することで、以前とは違い情報を簡単に手っ取り早く手にいれることができるようになったので、本の購入や読書は意味ないという人が少なからずいると思いますが、思考回路や熟考、著者の哲学、専門知識などは読書でしか得られません。
ネット検索だけに終わらず、しっかりとした内容は、読書して学ぶことが一番なのです。
僕が未来デザイン読書会を立ち上げたのは、本好きな人と交流し、自分では気づかなかった価値観に触れたいからという動機もあります。
参加者の皆さんのアウトプットはまさに十人十色で同じワークでも毎回全く異なる気付きがあり、何度やっても飽きません。
質の高い学びは、同じく質の高い読書をしてきた人から得るのが一番ですね。
皆さんもぜひ一度未来デザイン読書会に参加してみて下さい。
フリートークカフェ会はこちら
-
【参加費無料】出会いで人生は変わる!東京朝活カフェ会のご案内
僕は、休日の朝活はワークショップ形式の読書会を主催していますが、平日はテーマを設けたフリートーク朝活を主催しています。 <参考>【東京】未来デザイン読書会~ワーク付読書会~ どんなテーマで朝活している ...
-
【参加費無料】出会いで人生は変わる!東京夜活カフェ会のご案内
僕は、休日の朝活はワークショップ形式の読書会を主催していますが、平日夜はテーマを設けたフリートークカフェ会を主催しています。 <参考>【東京】未来デザイン読書会~ワーク付読書会~ どんなテーマでカフェ ...