いよいよ最後の習慣にたどり着きました。
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いくらがんばって木を切ろうとしても、ノコギリの刃がさびついていたり、なまっていたら、なかなか木は切れません。
事業を成功させるためには、まず、自分自身という大切な資源を維持し、磨いていくことが大切です。
「七つの習慣」の概念図の中で、全体を大きく包みこむのが、この「刃を研ぐ習慣」です。
個人のPC(personal capability)である肉体、精神、知性、社会・情緒の4つの面の能力を伸ばすことを考えていきましょう。
ここで述べられている4つの能力は、多くの人生哲学や心理学、組織論などで触れられていると書かれています。
4つの能力をバランスよくみがく
肉体
運動をすることで得られる最大のメリットは、第一の習慣である主体性という精神的な筋肉を鍛えることだろう。(略)自己パラダイム、自尊心、地震、誠実さなどは深く影響を受けるに違いない。(p.439)
実際、健康が損なわれると、突貫仕事が出来なかったり、約束が守れないことがあります。
年を取ると余計にそれを感じるので、若いころからの身体作りは大切だなあと心からおススメします。
運動は緊急性がないから続きづらいですが、将来を見越して強いからだを作り、健康問題や病気などを避けることが得策です。
スポーツジムなどに通うのも楽しいですが、隣の駅まで一駅歩いたり、犬の散歩やジョギングをしたりするなど、自分に合ったやり方を探しましょう。
また、栄養バランスの良い食事は、体のみならず、心の安定や脳の働きにも大きく影響します。
おにぎりや菓子パンのような炭水化物は腹を満たしますが、脳の働きにはあまりよくないようなので、肉や魚、豆腐など豆製品、野菜などバランスよく摂るように心がけましょう。
持久力
有酸素系の運動や心臓の能力の向上を図りましょう。
心臓は筋肉の一つで、直接動かすことはできないですが、足の筋肉など大きな筋肉を鍛えることによって強化されます。
柔軟性
有酸素運動の前後に筋肉の柔軟性を高めるストレッチングをしましょう。運動後のストレッチは、たまった乳酸を消散させ、筋肉痛を防ぐ効果もあります。
強さ
腕立て伏せ、腹筋などによって筋肉の強化が出来ます。
目的
仕事をし、環境に順応し、より人生を楽しむ能力を高めることが目的です。
やりすぎて体を痛めるのは得策ではないので、ゆっくりと始め、医者などのアドバイスも参考に、自覚を持って始めましょう。
運動することにより、通常の活動まで楽に快適にこなすことができるようになります。
精神
精神的な側面の再新再生することは、人生に自己リーダーシップを発揮することである。(p.439)
宗教的な瞑想、古典文学、音楽、自然の中を散歩すること、日常の雑踏や仕事の忙しさから逃れ、精神的な最新再生をする機会の必要性について述べています。
座禅やヨガもいいかも知れません。
マラソンをしているときのランニング・ハイがよいという人、人それぞれです。
認知行動療法では、マインドフルネスという治療法があります。
そこでは、呼吸や体の感覚に意識を向けることにより、日常生活で考えや感情にとらわれになっている想いを客観的に眺めることが出来るような瞑想を取り入れ、うつ病などの治療に役立てています。
内面の葛藤を解決し、魂の静けさを取り戻せるような活動に時間を割くことによって、自分の人生の目的を明確にしながら方向性を見出すことも、成功の秘訣なのでしょう。
知性
テレビ・インターネットなど
テレビに割いている時間は、人が仕事に費やす時間とほぼ同じであり、子どもたちにおいては学校で過ごす時間を上回る、と書かれています。
最近では、関心はテレビからゲームやネットサーフィンに移っていて、気が付けばSNSの友人に「イイネ」を付けたり、lineの既読処理に追われていることも多いと思います。
気分転換は必要ですし、ある意味上記の精神的な再新再生につながることもありますが、無駄に時間を過ごし過ぎるのも長い意味でどうかというところがあります。
自覚を持ち、自分の頭の中のプログラムを客観的に見つめる能力を身につけることは、極めて大切なことで、これこそ“教育”そのものの定義なのである。
(p.445 より抜粋)
読書
新しい知識・知見を増やすことに加え、かつて存在した偉人たちの思考や知識、足跡に触れることにより、自分のパラダイムを拡大し、知的側面の刃を研くことが出来ます。
1か月に1冊から始め、2週間に1冊、1週間に1冊とペースを上げていくことが進められています。
わたし個人としては、いろいろな文章を書く際には、インターネット検索の他、図書館で文献検索をします。
文献検索に目指す検索ワードを入れるほか、事典や関連の本にも当たります。
インターネット検索に比べ、関連課題についてのまとまった知識が頭に入りやすいというメリットがあります。
書くこと
書くことも、知的側面の刃を研く強力な方法のひとつです。
自分の考え、経験、思いつき、学んだことの記録を付けること、手紙やメールに意味のある文章を連ねることも、効果があります。
自分の考えを明確に伝え、論理を展開し、相手への表現力を高めるのに非常に役に立ちます。
スケジュールや計画を立てる
スケジュールや計画を立てることは、「旅の第一歩を踏み出す前に旅全体の姿を心に描くこと」(p.446)
頭の中の想像力や心象化の能力を働かせ、目的に達成することにつながります。
以上、「肉体、精神、知性」の3つの刃を研ぐことを、毎日の私的成功とコヴィー博士は呼んでいます。
この習慣は大きな価値と結果を生み出す活動であり、長期にわたって、人生に遭遇する困難に立ち向かい乗り越える能力を身につけるために役立つ、と述べられています。
社会・情緒
4章のWin-Winの習慣により他の人と接して両方が満足できるような関係を提案し、相手の立場に立って徹底的に聞く(第5の法則)、そして相乗効果で良い結果を作り出す努力をする(第6の法則)、
そのためには、自分の内的安定性と自尊心が大切である。
そのような安定性を生み出すのは、自分自身が正しい原則に従って生活すること、とコヴィー博士は述べています。
この本はとても勉強になりますが、それでも乗り越えられないような心の安定性を必要とする場合、何かセラピーを受けたり、適切なストレスコーピングの方法を見つけたりすることが大事ですね。
先ほど述べた認知行動療法も、個人的におススメですので、興味がある方は、書籍などから入っていくのもいいかと思います。
再新再生のバランス
以上の4つの能力を賢明にバランスよく研ぐことは必要です。
組織においては
肉体的側面 → 経済的側面
知的側面 → 人の才能の開発活用・評価
社会的側面 → 人間関係・利害関係者との関係・従業員の扱い方など
精神的側面 → 組織の目的・貢献の意味の発見
ととらえられ、これらのバランスは重要です。
どの側面をおろそかにしても、それが抑止力を生み出し、効果性と成長を妨げる結果を招く(p.457)
とあります。
インサイドアウトと成長の螺旋
以上のように、この7つの習慣は、内面からの変革によって、外的な成功を得ていくという上向きの螺旋を描いていく成長の過程をイメージしています。
生きることに完璧はないですが、個人生活において、社会生活において、失敗を繰り返しながら、自分自身の考え方、脚本を整理し、成長の螺旋をつないでいくことが大切なのです。
「社会の鏡」を見直す機会を
世の中のほとんどの人は「社会の鏡」に依存しており、回りの人々の意見、知覚、パラダイムなどによって脚本づけられている。(p.452)。
とありますが、よい建設的な脚本を持っているか、相手に新たな可能性を見出すことが出来る鏡を持っているでしょうか。
悪い脚本を乗り越え、流れを変えることが出来る可能性を我々は持っているのだということを改めて認識したいと思います。
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